天の川のむこう-23-

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「ぁぁっ・・・・・・・・・ぃあっ・・・・・・僕っ・・・・・・、もっ・・・もうっ・・・・・・」
大きなグラインドを続ける野崎の下で、上総は息も切れ切れに訴えた。
瞼の上から足の指の先まで愛し尽くされて、蕩けだした上総の身体はくったりと疲れ果てている。
「まだだ、もう少し・・・・・・すごく可愛い・・・ 上総・・・」
切ない表情で消えるような声を出す上総を見下ろしながら、野崎は尚も上総を求めていた。

あれから上総は、野崎が果てるまでに2度も高められて熱を放っていた。
2度目はさすがに無理だと言ったのに 『僕だけを感じながら、上総がイクところが見たい』 と言った野崎の情熱的な愛撫に負けて、上総の身体は瞬く間に登りつめてしまった。
今度こそ2人とも満たされて、淡い名残の中を漂いながら甘い睦言を交わして、てっきりそのまま穏やかな眠りを迎えるのだと思っていたのに・・・。
『もう一度だけ』
そう言って、今度は視界を戒めていた布を取り去って押し倒されていた。
最期の時を何度も何度もやり過ごして耐え続ける野崎に揺られながら、上総は甘い蜜で満たされた沼地にどっぷりと入り込んでいた。

「んぁっ・・・・・・ぃあっ・・・・・・ねが・・・ぃっ・・・・・・もっ・・・、そ・・・じさっ・・・」
夢か現か、上総はぼんやりと霞む視界の先に見つけた野崎の瞳を必死に追っていた。
ギラつくような猛りは穏やかになって、今は愛を語るような深い色を湛えている。
「僕も、イキそうだ・・・っ」
上総の腰をグッと抱き寄せて、野崎は早い抽挿を始めた。
野崎の右手が上総の中心を包み込んで、ゆるゆると刺激を与えてくる。
「ぁアっ・・・・・・いぁっ・・・離・・・してっ・・・めっ・・・もっ・・・ダめっ・・・!」
僅かに滴る先走りの雫を塗り広げるように、野崎の親指が鈴口を辿っていく。
もう絶対に無理だと思っていたのに、野崎の指先に促されて今日何度目かの熱が徐々にこみ上げてきた。
「上総っ・・・」
「やっ、だっ・・・ぁアっ・・・!ぁんっ・・・!もぅっ・・・、そ・・・じさっ・・・!!」
上総は力の入らない手で野崎の腕にしがみついて、力強く奥まで突き上げてくる野崎の熱を必死で受け止めた。
「アぁっ・・・ぅんっ・・・もっ、もぅっ!んアっー!!」
やがて野崎の手の中から弾けた痺れが全身に広がって、上総はどこまでも登りつめた高みから飛び降りるように果てていった。
「っク・・・」
真っ白な世界に上総が身を投げ出したと同時に、野崎は上総の奥へ熱い迸りを流し込んだ。

熱い夜はようやく終わりを迎えて、上総はどろりと重くなった身体を投げ出して目を閉じた。



◆=◆



静かな寝室の中で、2人はしばらく黙って息を整えていた。
初めて結ばれたときも、ここまでの疲労は感じなかった。
繋がっていた所と奥の感覚があいまいで、まだ揺さぶられているような気がする。
最後まで優しくしてくれていたのは、分かっているけれど・・・・・・。
「ごめん上総・・・・・・」
野崎がそっと被さってきて、ようやく静かな呼吸を始めた胸に頬を寄せてくる。
今日の野崎はどこか執拗だった。
自身が終わりを迎えることは頑なに拒み続けて、自分だけが何度も高められるようなことは初めてだった。

「上総がずっと欲しくて・・・」
野崎はゆっくり身を起こして上総の正面まで上がった。
そして唇に触れるだけのキスをする。
「いつだって上総を感じていたいのに、少しも逢えなくて」
切ない声で言いながら、汗ばんだ額に張り付いた上総の髪を 優しく掻き分けた。
「やっと逢えたと思ったら・・・上総はいつもより ずっと可愛くて、僕はまた心を奪われてしまった」
じっと上総を見つめた後、今度は額にキスを落としていく。
野崎の指は髪の間にもぐりこんで、優しく地肌を撫でていった。
きれいな指が触れていく感触は、とても心地がいい。
「上総に触れると もうダメで・・・」
野崎は上総の左手を取って、薬指のリングに恭しく くちづけた。
「こんな気持ちは 初めてだよ」
目を合わせたまま低く男らしい声で静かに告げられて、上総の心がトクントクンと音を立てた。
「初めてなんだ」
「そ・・・じさん」
見下ろしてくる真っ直ぐで情熱的な視線が愛しくて、上総はまだ掠れる声で名前を呼んだ。
「愛してる、上総・・・」
野崎はもう一度唇を合わせてやんわり吸い付いた。
囁きの続きのように何度か優しく触れて、離れていく。
「愛してる・・・」
唇が触れそうな距離で告げたまま、野崎はただじっと、真っ直ぐに見下ろしてくる。
「聡示さん・・・」
上総の中に心がキュっと掴まれる様な切なさがこみ上げた。

前にもこうやって見つめられたことがあった。
その時はまだ その真意が分からなかったけれど、今ようやく上総は気がついた。
野崎は待っている。
心から 『好きです』 と何度繰り返しても、きっと野崎は満足していなかった。
偽りの無い言葉なのは確かでも、野崎の告げる 【愛してる】 にはまだ応えられていない。

「聡示さん、僕・・・」
本当に心から野崎だけを想っているのに、その言葉を口にする資格がまだ無いような気がしてしまう。
【愛してる】 の言葉はずしりと重くて、簡単に告げられるようなフレーズじゃない。
「僕は・・・」
大切な言葉だからこそ、気持ちがちゃんと追いついてから伝えたい。
もう少しだけ待って、そう願って上総は野崎を見つめ返した。
「上総は・・・誰のもの?」
ふっと優しい表情になった野崎が真上から顔をずらして耳元に唇を寄せてくる。
「・・・聡示さん、です」
その言葉に偽りは無いことを伝えたくて、上総は野崎の背中に腕を回して抱きしめた。
こうやって肌を触れ合わせて少しでも側にいたいと思えるのは、この人しかいない。
「今はそれで我慢してあげるけど・・・・・・長くは、待てないよ?」
野崎は上総の耳元にチュっと音を立ててキスをした。
「聡示さん」
上総は野崎の背中を抱きしめる腕に少しだけ力を込めた。
ゆっくりと顔を上げた野崎が唇を寄せてくる。
「だからもっと、もっと僕のことを好きになって、上総・・・。上総 愛してる」
まだ応えられない愛の囁きを聞きながら、上総は目を閉じて寄せられる野崎の唇を感じていた。

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