星空に触れて-137-

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汚れて皺になってしまったシーツは新しく取り替えられていて、身体に感じる重さ意外には熱い交わりの名残りはどこにもなくなった。
シャワーで身を清めた野崎と上総はお揃いのバスローブに身を包んで、ベッドヘッドに背を預けてくつろいでいた。
清潔すぎる空間は、少し寂しい・・・。

上総はふと野崎の左手の薬指に目をやった。
そこには自分のものと同じデザインの指輪が光っていて、それは自分が嵌め込んだ所有の証。
「あの・・・」
野崎が上総へ顔を向けて、微笑みながら首をかしげる。
「触ってもいいですか?」
上総は野崎の薬指を見ながら言ってみた。
「聞かなくていいよ」
『上総のなんだから』 野崎はそっと上総に言い聞かせるように言う。

(聡示さんは僕のもの・・・)
上総は指先で指輪に触れてみた。
うまく言葉が告げられない自分の代わりに、この指輪が野崎を繋ぎ留めてくれているような気がする。
(僕の代わりに・・・しばらく頑張って・・・)
手のひらを合わせるように左手に野崎の手を載せて、右の指先で何度か感触を確かめた。

指輪に触れていた指で手の甲を触ってみるととても手触りが良くて、つい手のひらを乗せて撫でてしまう。
(この手のひらが・・好き)
この手が優しく髪を梳いて頬を撫でる感触が、好き。
もう少し肌の感触を確かめたくて、上総は角ばった節のある手首を撫でてみた。
ゴツゴツとした感触は男らしくて、そこからすっと伸びた長い腕の力強さを思い起こさせる。
(この腕も・・・好き)
しっかりと抱き寄せて安心感を届けてくれる、この腕も好き。
そっと腕に手を乗せて、しなやかな筋肉の盛り上がりを何度か辿った。

そうやって手触りを楽しむあまり、いつの間にかバスローブに隠れた肘のあたりまで手を入り込ませていたのに気がついた。
「ぁっ」
上総はあまりの恥ずかしさにハッとして、野崎のローブから手を引き抜いた。
その引き抜いた右手の手首を、それまで黙っていた野崎がぐっと掴む。
「上総」
顔を上げると、じっと見下ろす野崎の視線とぶつかった。
「あのっ」
すっかり顔を赤くした上総が取られた手を何とか引っ込めようとしていると、野崎は捕まえた手に自分のローブの紐を握らせた。
「ぇ・・・?」
意味が分からなくて野崎の顔を見上げると、野崎は黙ったままその手を引っ張って紐を解かせる。
「僕に触りたくない・・・?」
「ぇっ」
野崎は上総の両手を取って自分のローブの襟を掴ませると、そのままゆっくりと引き下ろさせた。
ローブがはだけて、野崎の上半身が露になる。
きれいに引き締まった上半身に、上総は思わず目を奪われてしまった。
「おいで」
野崎は上総の体を引き寄せると、自分の腿の上に向かい合わせに座らせた。
そのまま上総の両手を取って、その手のひらを自分の胸に押し当てる。
「触ってごらん」
野崎に跨る姿勢に恥ずかしさを感じながらも、上総は手のひらに伝わる肌の感触に心が高鳴った。
とても温かくて心地がいい。
少しだけ動かすと筋肉の膨らみが手に伝わってきて、言いようも無い高揚感に襲われた。
もっと野崎に触れたくなって、鎖骨や首のあたりまでゆっくりと撫でていく。
そのまま肩まで触れていくとしっかりと張った骨格に当たって、その男らしい様子に溜め息が漏れそうになった。

「僕も触りたい」
野崎が上総のローブの裾に両手を滑り込ませて、太腿の辺りを撫で始めた。
「ぁ、・・・」
柔らかく触れてくる感触にドキっとして、思わず野崎の肩に両手でしがみつく。
腿を撫でていた野崎の手は、内腿を伝ってゆっくり上がっていった。
「ぁぁ・・・」
ぞわぞわと背筋を伝わる微かな電流を感じて、思わず野崎の肩を掴んだ手に力を込めてしまう。
「・・・感じてるの?」
しっとりと囁きながら、野崎はそのまま両手を滑らせて下腹の辺りまで撫でていった。
下腹から後ろへ回りこませて、桃のような上総の双丘を捉える。
「ァっ・・・」
野崎の手でやんわりと揉みしだかれて、上総は中心に熱が集まってくるのを感じた。
やがて野崎の手は腰の辺りまで上がって、ぴたりと動くのを止める。
「紐、解いて」
熱っぽく見つめてくる野崎の視線に操られるように、上総は自分のローブの紐を解いた。
伏せた顔をもう一度上げると、野崎の瞳はすっかり炎を宿して今にも燃え始めようとしている。
「聡示・・・、さん・・・」
この瞳に見つめられると、どこまでも吸い寄せられてしまいそうになる。
あっという間に上総の身体は熱を帯びて、胸の鼓動が激しくなった。
「・・・脱いで」
急速に色香を増した野崎の声に引き込まれてしまって、上総は言われるままローブを脱いで腰まで下ろした。
自由になった野崎の手が背骨を辿るように這い上がり、脇の下を抜けて胸の上まで撫で上げる。
スッと掠めるように胸の粒を刺激されて、淡い痺れが上総の中心を襲った。
「ぁぁ・・・ぁぁっ・・・」
思わず仰け反った上総の胸に野崎が唇を寄せて、ぷっくりと熟れた胸の粒に吸い付いて甘噛みする。
「ぁァッ・・・」
快感に跳ねた上総の身体を受け止めて、野崎はそのまま後ろへ押し倒した。
腰に引っかかったままの二人のローブを剥ぎ取って、上総にしっかりと重なってくる。

「最後にもう一度、上総を抱きたい・・・」

こんなに近くに感じてこんなに満たされた 二人だけのとても幸せな時間。
もうすぐこの時間は終わって、また元通りの日常が始まってしまう。
決して逢えなくなる訳ではないけれど、今と同じ時は二度とやって来ない。

強く深い視線に見下ろされて、上総の身体から力が奪われていく。
「いいよね?」
「・・・はぃ」
優しいのに、有無を言わせない熱を孕んだその声に、上総は少しの畏れと期待を乗せて小さく答えた

今日最後の交わりはとても優しくて、上総は心から満たされて終わりを迎えた。
二人はぴったりと抱き合ったまま、甘い余韻を抱きしめて眠りに落ちていった。

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